私たちに良い効果をたくさん与えてくれる後屈(バックベンド)のヨガポーズ。
身体面では、背骨の調子を整えることで腰痛改善や姿勢矯正、特に、デスクワークなど一日座って背骨が丸まりがちな猫背の方にも効果的です。
また、精神面では、胸(ハートチャクラ)を開くことで、気持ちが明るくなり、幸福感が高まります。
しかし、無理に深く腰を反らせると腰痛など怪我の原因になる難しいポーズです。
後屈の正しい効果を得るには正しいアライメントが重要になります。
まずは、腰を反らせずに背骨を伸ばすことから始めましょう。
まっすぐな軸を意識しながら、肩を寄せて、腹部を安定させ、最後に胸や喉を開きます。
それでは、初心者の方も簡単に練習できる後屈のヨガポーズを7つご紹介します。
スフィンクスのポーズ(サーランバ・ブジャンガーサナ)
<やり方>
①うつ伏せになります
②胸を持ち上げて肘を肩の真下に置きます
③手のひらは床を触れたまま、両腕を平行にします
④おへそを背中に引き入れ腹部を引き締めながら、背骨を伸ばしましょう
⑤前腕で床を押し、胸を開きます
優しい魚のポーズ(マツヤーサナ)
<やり方>
①ヨガブロックを2つ準備します
②1つを肩甲骨の下(横向きに低く)に、もう1つを後頭部の下(横向きに高く)に設置します
③ブロックの上にゆっくりを背中を下ろし、ブロックの位置を調整しましょう
④手のひらを上に向けて腕を体から離します
⑤両脚は、長く前に伸ばすか、膝を開き、合っせきのポーズにしても良いでしょう
※腰に違和感がある方は、膝を立てて腰を安定させましょう
⑥背中の力をリラックスして、ブロックに寄りかかりましょう
バッタのポーズ(シャラバーサナ)
<やり方>
①腕を体の横に伸ばし、おでこを床につけ、うつ伏せになります
②両脚は腰幅に開きます(チャレンジしたい方は両脚をそろえましょう)
③息を吸いながら頭頂部からつま先まで背骨を伸ばします
④息を吐きながら、恥骨で床を押し、背筋を使って頭と胸、膝を持ち上げます
⑤背骨の延長線上に首と頭を保ちます
⑥無理に持ち上げずに背骨を伸ばすことを意識しましょう
⑦鎖骨を開き、肩甲骨を背骨の中心へ寄せます
⑧余裕がある方は、腰の後ろで手を組みましょう
片手のトラのポーズ(エーカ・ハスタ・ヴィヤガラーサナ)
<やり方>
①四つん這いになりましょう
②手首は肩の下、膝は腰幅、足のつま先は寝かせます
③まずは、左手を前に伸ばし、右足を後ろに伸ばしてバランスを取りましょう
④腹部を引き締め、体幹を安定させます
⑤右ひざを天井方向へ曲げ、左手で右足首または、足の内側をつかみます
⑥右肩を前に向けながら視線を前方に移します
⑦かかとを頭から遠ざけて、胸を開きましょう
⑧反対側も同じように繰り返します
子犬のポーズ(アナハターサナ)
<やり方>
①かかとにお尻を乗せてチャイルドポーズになります
②少しずつ手を前に歩かせて、胸を床に下します
③肘をしっかり伸ばして引き締めながら、両腕を肩幅に開きましょう
④腰骨が膝の上に来る位置までお尻を持ち上げ、両脚を腰幅に開きましょう
⑤首の緊張を緩めながら、おでこやあごを床につけます
⑥胸が十分に開く位置に、お尻の高さを調整しましょう
片手のラクダのポーズ(エーカ・ハスタ・ウシュトラーサナ)
<やり方>
①膝立ちになり、足の甲を床に置き、腰幅に開きます
※初心者の方は足の指を床に立てましょう
②まずは、両手のひらを仙骨に当て、指を下に向けます
③息を吸いながら背骨を伸ばし、尾骨を床に下げます(下腹部を引き締める)
④息を吐きながら手で優しく腰を前方に押し出し、肩を開き、胸を持ち上げます
⑤右手を離せる方は、右のかかとへ下しましょう
⑥左手を離せる方は、天井方向か、頭の先に伸ばしましょう
⑦首の後ろを長くして、目線はまっすぐ上を見上げます
⑧反対側も同じように繰り返します
弓のポーズ(ダヌラーサナ)
<やり方>
①うつ伏せになります
②かかとをお尻に近づけるように膝を曲げましょう
③両手を後ろに伸ばし、足首の外側をつかみます
※手が届かないかたは、ヨガベルトやタオルを足首に巻きつけましょう
④余裕がある方は、足首の内側をつかんでみましょう
⑤両膝が開きやすいので、しっかりと中央に寄せ、腰幅に開きましょう
⑥息を吐きながら恥骨で床を押し、下腹部を引き上げます
⑦息を吸いながら、つかんでいる手足で押し合い、胸と太ももを持ち上げます
⑧恥骨を引き入れて腰を守りながら、かかと、太もも、胸を高く持ち上げ続けます
⑨首を伸ばし、目線はまっすぐ前を見ましょう
⑩このポーズをしている間は、ゆっくりと胸式呼吸を行います
いかがでしたでしょうか。
後屈をすると、明るくオープンな気持ちになり、疲労回復やストレス解消になります。
縛りから解放され、生きている喜びを思い出させてくれます。
後屈の正しい効果を得るには、決して派手に動く必要はありません。
まずは優しい後屈のヨガポーズで少しづつ胸を開き、ゆっくり呼吸を深めましょう。
ぜひ、試してみてくださいね。