月礼拝とは?
太陽礼拝が陰陽の陽ならば、月礼拝は陰。骨盤の方向を横や縦に変えながら、股関節をしっかり開き、一呼吸一動作で立位のポーズを連続しておこなっていく月礼拝(チャンドラナマスカーラ)。
太陽礼拝と同じように、吸う息と吐く息に合わせて、トリコナアーサナや、マーラーサナなどを組み合わせたポーズを繰り返しながら行うフローのこと。深い呼吸とともに身体の中心から広がるように伸びていきます。
1980年代に米国クリパルセンターの女性ティーチャー達が編み出した、「クリパルヨガ」独自のシークエンスです。
ヨガはもともと男性のために開発されたプログラムでした。しかし時代の変化とともに、女性もヨガに取り組むようになり、その女性の心身に好影響を与えるために開発されたのが、月礼拝です。
太陽礼拝に比べて横に股関節を開いていく動きが多く、穏やかな女性的なエネルギーを高めていくと言われています。
月礼拝はいつやるのが良い?
太陽礼拝が陽だとしたら、月礼拝は陰の要素をゆっくりと進めていくもの。太陽礼拝が、縦軸で動いていくものだとしたら、月の礼拝は横軸で動いていくもの。夜のヴィンヤサスタイルのクラスでおこなうのにとてもいいシークエンスです。
クリパルヨガでは満月と新月の時、この月礼拝を練習することが多いそうです。
月礼拝の効果とは?
冷えやむくみ解消・生理痛が緩和する効果
月礼拝は、左右に大きくゆったりと身体を動かすシークエンスで、毎月の生理や出産に効果のあるポーズが多く、生理、出産のつらさを緩和すると言われています。股関節まわりをよく動かすので冷えやむくみ解消の効果も期待できます。
骨盤の周辺部分を大きく動かすため、位置がずれて歪んでいる骨盤を、正常な位置へと矯正する効果を持っています。骨盤周辺のこわばった筋肉がをほぐれるために血行が改善し、むくみがとれ、生理痛が緩和する効果的があります。
脂肪が燃焼しやすくなりダイエット効果
腸内環境がよくなり、消化活動が活発化し胃腸の動きも改善。
ホルモンバランス・自律神経を整える効果
ご存知のように月の満ち欠けは28日間で、生理の周期と同じです。月という言葉に象徴されるように、月礼拝は毎日の肉体的精神的ストレスで狂ってしまった身体のリズムを正常化してくれます。
心身のリズムが整うと、身体も心もリラックスし、自律神経のうち副交感神経優位の状態になります。副交感神経が優位になると、血流がよくなり、心拍数が下がります。さらには脳の働きも血流の改善でクリアになります。
精神のリズムを安定化させることは、ホルモンバランスを整えることにもつながるので、妊活に効果的だともいえます。
月礼拝のやり方と順番
月礼拝には色々なやり方がありますが、ここでは、1〜15までの流れでご紹介します。
呼吸は鼻からゆっくりと行い、無理なくリラックスしながら動いてみてください。
1. 山のポーズ
マットの左側に立ち、胸の前で合掌(ナマステ)。
2. 立位の三日月のポーズ
吸って、ウルドヴァハスターサナ(両腕を頭の上に手のひらを合わせる)。吐いて右に側屈、吸って戻って、吐いて左に側屈、吸ってウルドヴァハスターサナ戻ります。
3. 女神のポーズ
吐いて、左に大きく足をステップさせて、スクワットのような状態で膝を曲げて踏み込み、腕も肘を曲げて開いて、手のひらを前に向ける。
4. 三角のポーズ
吸って腕を伸ばし、両方の膝を伸ばして、吐くいきで、左に側屈、三角のポーズ(ウッティタトリコナーサナ)。
5. 脇腹を強く伸ばすポーズ
吐いて右手を下ろして、骨盤の位置を並行にして、左足に前屈、パールシュボッタナーサナ。
6. 三日月のポーズ
吸って左足を踏み込んで、右膝・右足の甲を床に付いて、両腕は降ろしたまま。
7. サイドランジ(深い伸脚)
吐いて両手を床に付いて、骨盤を開脚し、左膝は深く曲げたまま、右脚の膝は伸ばして深い伸脚。
8. 花輪のポーズ
吸って左膝を曲げて、吐いてスクワットの状態になって、胸の前で合掌。
9〜15.
脚を入れ替えて、吐く息から、左右対称になるよう、逆側を戻っていく。
動画でも月礼拝をチェックしてみましょう
まとめ
骨盤の方向を横や縦に変えながら、股関節をしっかり開き、一呼吸一動作で立位のポーズを連続しておこなっていく月礼拝。
ラウンドを重ねていくごとに、呼吸が深まり、動きと呼吸が繋がって、カラダが内側からほぐれていくのを感じます。カラダの芯からポカポカとあたたまりますよ。